インフルエンサー広告契約書テンプレート無料配布(2026年版):ステマ規制・フリーランス新法対応
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インフルエンサー広告契約書テンプレート無料配布(2026年版):ステマ規制・フリーランス新法対応

インフルエンサー広告契約書の無料テンプレートを提供します。2023年10月施行のステルスマーケティング規制、2024年11月施行のフリーランス新法に対応した実務向け条項を完全解説。

MinjiLee MinjiLee · Strategic Lead 2026年3月3日 13 分で読める

インフルエンサー広告契約書テンプレート無料配布(2026年版):ステマ規制・フリーランス新法完全対応

2023年10月、日本のインフルエンサーマーケティングを大きく変える法改正が施行されました。景品表示法第5条第3号に基づくステルスマーケティング(ステマ)規制です。これにより、企業が費用を負担したにもかかわらず広告であることを明示しない投稿は、景表法違反となりえます。

さらに2024年11月には**フリーランス新法(特定受託事業者保護法)**が施行され、インフルエンサーを含むフリーランスへの業務委託に関して、発注者が守るべき義務が法律で明確に定められました。

この2つの法改正を踏まえた、2026年現在の実務に対応したインフルエンサー広告契約書テンプレートを提供します。

なぜ今、インフルエンサー契約書の見直しが必要なのか

ステマ規制(2023年10月施行)

消費者庁のガイドラインにより、以下のケースが景表法違反となります。

  • 企業から報酬や商品提供を受けているにもかかわらず、広告・PRであることを表示しない投稿
  • ハッシュタグを多数の中に埋め込んで「#PR」を目立たなくする行為
  • ストーリーズにのみ表示して通常投稿には表示しない行為

違反した場合:消費者庁から措置命令が出され、再違反は刑事罰(懲役2年以下または300万円以下の罰金)の対象になります。

フリーランス新法(2024年11月施行)

インフルエンサーが個人事業主(ひとり法人含む)の場合、発注企業は以下の義務を負います。

  • 書面による取引条件の明示義務:業務内容、報酬額、支払期日を書面で明示
  • 報酬支払期日の制限:成果物受領から60日以内に支払わなければならない
  • 禁止事項:報酬の不当な減額、不当な返品・やり直し要求、優越的地位の乱用

この義務を守らない発注者には公正取引委員会による指導・勧告があります。

インフルエンサー広告契約書テンプレート:必須条項8つ

第1条 業務内容および成果物の仕様

フリーランス新法が求める「書面による業務内容の明示」を満たすために、できる限り具体的に記載します。

第1条(業務委託の内容)

委託者(以下「甲」)は、受託者(以下「乙」)に対し、以下の内容の広告コンテンツ制作・投稿業務を委託する。

① 投稿プラットフォーム:[YouTube / Instagram / TikTok / X(旧Twitter) / その他___]

② コンテンツ形式:[動画 / リール / フィード投稿 / ストーリーズ / ショート動画]

③ 投稿本数:___本

④ 商品・サービスの最低露出時間:動画の場合___秒以上 / 画像の場合メイン___枚以上

⑤ 投稿予定日:20__年__月__日(前後___日の調整可)

⑥ 投稿URL・スクリーンショット等を納品物として甲に提供すること

第2条 報酬および支払条件

フリーランス新法では成果物受領から60日以内の支払いが義務付けられています。それより長い支払いサイトを設定することは違法となります。

第2条(報酬・支払条件)

① 甲は乙に対し、本業務の対価として金___円(消費税別途/込み)を支払う。

② 協賛品(現物)の提供がある場合、その市場価格___円(税込)を報酬の一部として計上し、現金支払い額は金___円とする。

③ 支払スケジュール:

  • 契約締結後___日以内:着手金___円
  • 成果物(投稿URL等)受領後__日以内:残金___円(フリーランス新法上、最長60日)

④ 甲が支払期日を超過した場合、超過日数に応じて年___%の遅延損害金が発生する。

⑤【インボイス制度対応】乙が適格請求書発行事業者(インボイス登録事業者)の場合、乙は適格請求書を発行する。乙が免税事業者の場合、甲は事前に合意した上で仕入税額控除の扱いを確認する。

第3条 著作権の帰属

日本の著作権法上、クリエイターが制作したコンテンツの著作権は原則としてクリエイターに帰属します。また、日本では著作者人格権(同一性保持権・氏名表示権等)は譲渡できません。

第3条(著作権)

① 乙が制作したコンテンツの著作権は乙に帰属する(著作権法第17条)。

② 乙の著作者人格権(著作権法第18〜20条)は乙が保持する。甲は乙の著作者人格権を尊重し、コンテンツの改変や乙の氏名・チャンネル名の削除は行わない。

③ 甲が乙のコンテンツを利用できる範囲(該当するものに✓):

  • □ 甲の公式SNSアカウントでのシェア・リポスト(期間制限なし)
  • □ 甲のウェブサイト・ランディングページへの掲載(期間:___ヶ月)
  • □ Meta / Google / TikTok等でのペイドアド利用(期間:___ヶ月)
  • □ 店頭POP・カタログ等オフライン利用(期間:___ヶ月)

④ 上記以外の二次利用は乙の書面による事前許諾が必要。許諾を得ずに二次利用した場合、甲は乙に対し追加ライセンス料を支払う。

第4条 ステマ規制対応:広告表示義務

2023年10月施行の景表法ステマ規制への対応を明示的に契約書に組み込みます。

第4条(広告表示義務)

① 乙は、本契約に基づいて制作・投稿するコンテンツが広告または有料プロモーションであることを、消費者庁ガイドライン(2023年10月)に従い明示しなければならない。

② 各プラットフォームの表示方法:

  • YouTube:動画タイトルまたはサムネイルへの「【PR】」「【広告】」の記載、概要欄への広告主名明記、YouTubeの「有料プロモーション」機能の使用
  • Instagram:フィード/リール上部への「タイアップ投稿ラベル」の使用または「#PR」「#広告」の視認しやすい位置への記載
  • TikTok:「ブランドコンテンツ」機能の使用またはキャプション冒頭への「#広告」「#PR」の記載
  • X(旧Twitter):投稿冒頭への「#PR」「#広告」記載(ハッシュタグの埋没を避けること)

③ 乙が表示義務を怠り消費者庁から措置命令等を受けた場合、当該義務違反に起因する損害は乙が負担する。

④ 甲が乙に広告表示をしないよう要求した場合、それにより生じる法的責任は甲が負担する。

第5条 コンテンツの事前確認と修正

第5条(事前確認・修正)

① 乙は投稿前に最終版を甲に提出し、承認を得なければならない。

② 甲はコンテンツ受領後___営業日以内に承認または修正依頼の旨を乙に通知する。期限内に通知がない場合は承認とみなす。

③ 修正依頼の上限は___回とする。これを超える修正依頼には別途費用が発生しうる。

④ 乙は虚偽情報・誇大表現・他者の知的財産権を侵害するコンテンツを制作してはならない。特に薬機法(医薬品・化粧品・健康食品の効能効果)に関わる表現は法律の範囲内に限定する。

第6条 掲載維持期間と削除禁止

第6条(掲載維持期間)

① 乙は投稿日から最低___ヶ月間、コンテンツを削除・非公開にしてはならない。

② 以下の場合のみ例外的に削除・非公開が認められる:

  • 甲からの書面による削除依頼がある場合
  • 法令違反が明確に認められる場合
  • コメント欄等での深刻な誹謗中傷など乙の名誉・信用が著しく傷つく場合(甲への事前相談が必要)

③ 乙が正当な理由なく上記①に違反して早期削除した場合、乙は受領した報酬の___%を違約金として甲に返還する。

第7条 競合他社への出演制限

第7条(競合制限)

① 契約期間中、乙は甲と直接競合する以下のブランド・商品カテゴリーの広告に出演しない:

  • 制限対象ブランド:[___]
  • 制限期間:契約期間中および契約終了後___ヶ月

② 本条は甲が競合先リストを乙に書面で提示した場合にのみ有効とする。

第8条 フリーランス新法に基づく禁止事項

第8条(優越的地位の乱用禁止)

甲は以下の行為を行ってはならない(特定受託事業者保護法第5条): ① 正当な理由のない報酬の減額 ② 受領後の成果物の不当な返品 ③ 正当な理由のないやり直しの要求 ④ 不当に低い報酬での受託強要 ⑤ その他乙の利益を不当に害する行為


薬機法対応チェック:健康・美容・食品ジャンル

健康食品・化粧品・医薬品・ダイエット系商品の場合、**薬機法(薬事法)**上の表現規制が別途適用されます。

NG表現の例:

  • 「このサプリで__kgやせました」(医薬品的効能効果の標榜)
  • 「肌荒れが完全に治った」(治癒・改善を示す表現)
  • 「飲むだけで効果が出る」(誤認を招く誘引表現)

契約書に以下の条項を追加してください。

① 乙は、薬機法および関連ガイドラインに違反する表現を使用しない。 ② 甲は乙に対し、あらかじめ使用可能な表現・禁止表現のリストを書面で提供する。 ③ 甲が提供した表現指示に従って投稿した結果、薬機法違反が生じた場合の責任は甲が負う。


契約書チェックリスト

  • フリーランス新法が求める業務内容・報酬・支払期日が書面に明示されているか?
  • 支払期日が成果物受領から60日以内になっているか?
  • インボイス登録の有無と消費税の取り扱いが合意されているか?
  • 著作権の帰属と二次利用範囲が明確か?
  • 著作者人格権について言及があるか?
  • ステマ規制対応の広告表示方法が具体的に記載されているか?
  • 薬機法が関係する商材の場合、表現範囲の合意があるか?
  • 修正回数の上限が設定されているか?
  • 掲載維持期間と早期削除時の違約金が定められているか?
  • 競合制限の範囲と期間が合理的か?

AIでインフルエンサー契約書をすばやく作成する

上記テンプレートをベースにAiDocXを使えば、案件の詳細条件(プラットフォーム・商材カテゴリ・二次利用有無など)を入力するだけで、ステマ規制・フリーランス新法に対応した契約書の初稿が数分で完成します。電子署名機能を組み合わせれば、国内外のインフルエンサーとのオンライン契約締結もスムーズです。


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